ヘルシンキ観光にもう1日プラスできるなら、ぜひ候補に入れてほしいのがトゥルク(Turku)です。
ヘルシンキから電車で約2時間。トゥルクはフィンランドで最も古い街で、ヘルシンキに首都が移るまでは、この国の政治や文化の中心として栄えてきました。
街の中心をゆったりと流れるアウラ川沿いには、約700年の歴史を持つトゥルク城や、大火を奇跡的に免れた木造地区、1896年創業の屋内市場など、フィンランドの歴史を感じられるスポットが点在しています。川沿いをのんびり歩くだけでも、この国の歩みを自然とたどれるのが魅力です。
一方で、トゥルクは歴史ある街というだけではありません。元刑務所をリノベーションしたホテルやサウナ、夏になると地元の人でにぎわうレストラン船など、新しい楽しみ方もたくさんあります。歴史ある街並みと、肩ひじ張らない北欧らしい暮らしが自然に溶け合っているところこそ、トゥルクならではの魅力です。
この記事では、初めて訪れる方にもおすすめのトゥルク1日観光モデルコースをご紹介します。
また記事の後半では、1泊してムーミンワールドと一緒に楽しむプランも紹介しているので、旅行日程に余裕がある方はぜひ参考にしてみてください。
もくじ
ヘルシンキからトゥルクへの行き方
トゥルクへは、VR(フィンランド国鉄)の電車を利用するのが一番便利です。
ヘルシンキ中央駅からは約1時間50分〜2時間。
日中は1時間に1本以上運行しているため、日帰りでも予定を立てやすく、時間を気にせず観光を楽しめます。
現在は新型車両ペンドリーノ・プラスが運行している便もあり、座席はゆったり広めで電源付き。
車内販売やカフェ車両のある列車なら、コーヒーを片手にフィンランドの景色を眺めているうちに、あっという間にトゥルクへ到着します。
- 所要時間:約1時間50分〜2時間
- 料金:早めに買えば片道10ユーロ前後〜(直前だと30ユーロ近くになることも)
- 購入:VR公式サイトかアプリで事前購入がお得。
フィンランドの電車には日本のような改札はありません。
乗車後に車掌さんがチケットを確認するため、スマホで購入した場合はQRコードをすぐ表示できるようにしておくと安心です。
チケットの詳しい買い方はこちらの記事でどうぞ↓
バスならさらに安く行ける
交通費を少しでも抑えたいなら、OnniBusなどの長距離バスもおすすめです。
所要時間は約2時間15〜30分と電車より少し長めですが、セール時には片道5ユーロ〜という破格の料金になることもあります。
「少し時間がかかっても、とにかく安く行きたい」という方は、バスもぜひチェックしてみてください。
トゥルク日帰り旅の予算はどのくらい?
一人日帰りの場合の目安です。
| 項目 | ユーロ | 日本円の目安 |
|---|
| 電車往復(早割利用) | 20〜30€ | 約3,700〜5,550円 |
| 市内バス・水上バス | 3.15~8.30€ | 約580〜1,540円 |
| トゥルク城 | 18€ | 約3,330円 |
| アボア・ヴェトゥス | 14〜20€ | 約2,590〜3,700円 |
| ルオスタリンマキ | 12€ | 約2,220円 |
| ランチ | 10〜15€ | 約1,850〜2,780円 |
| カフェ・おやつ | 5〜10€ | 約930〜1,850円 |
| ディナー | 20〜35€ | 約3,700〜6,480円 |
| 合計 | 約102〜148€ | 約18,900〜27,440円 |
※1ユーロ=185円で計算。だいたい2万〜2万7千円ちょっとが目安です。
在住者おすすめ!トゥルク日帰りモデルコース
今回は、トゥルクを初めて訪れる方におすすめの日帰りモデルコースをご紹介します。
見どころがコンパクトにまとまっているトゥルクですが、効率よく回るには順番が意外と重要。開館時間や移動距離、坂道の多さも考慮して、無理なく楽しめるルートにしました。
それでは、さっそく出発です!
- 7:00頃 ヘルシンキ中央駅を出発(VR)
- 9:00頃 トゥルク中央駅に到着
駅からマーケット広場までは徒歩約15分。
- 9:30 マーケット広場
朝市が開かれ、花や野菜、ベリーなどの屋台が並ぶ時間帯。地元の人たちの日常を感じられるスポットです。
- 9:55 バス1番(Satama方面)でトゥルク城へ(約10分)
- 10:10〜11:40 トゥルク城を見学
開館直後は比較的空いているので、ゆっくり見学できます。フィンランドを代表する中世のお城は、ぜひ時間をかけて楽しんでください。
- 11:45 中心部へ戻る
バスで戻るのが便利ですが、夏ならアウラ川を進む水上バスを利用するのもおすすめです。
- 12:00〜12:45 マーケットホールでランチ
サーモンスープやトナカイ料理など、フィンランドらしいグルメを味わいましょう。
- 13:00〜14:30 アボア・ヴェトゥス&アルス・ノヴァ
中世の遺跡と現代アートが一つになった、トゥルクならではの人気博物館です。
- 14:35〜14:50 トゥルク大聖堂・旧大広場
アウラ川沿いを散策しながら、トゥルクを代表する歴史スポットへ。
- 15:00〜16:30 ルオスタリンマキ手工芸博物館
1827年のトゥルク大火を免れた木造の街並みが残る、貴重な野外博物館です。※夏季のみ開館。
- 16:40 フォリ(Föri)でアウラ川を渡る
乗船時間は約3分ですが、無料で乗れるトゥルク名物の渡し船です。
- 17:00〜17:45 カコラ地区を散策
元刑務所をリノベーションした話題のエリア。時間があればサウナやクラフトビールも楽しめます。
- 18:00〜19:15 アウラ川沿いでディナー
旅の締めくくりは、川沿いのレストランでゆっくり夕食を。夏はテラス席やレストラン船もおすすめです。
- 20時台 VRでヘルシンキへ
私自身、フィンランドで暮らしていて感じるトゥルクの魅力は、「観光地を急いで巡る街」ではなく、川沿いを歩きながら街の歴史や人々の暮らしを感じられるところです。
市内交通「Föli」はタッチ決済が便利!
トゥルク市内の移動は、公共交通機関Föli(フォリ)がとても便利です。
旅行者なら専用カードを作る必要はなく、タッチ決済対応のクレジットカードやApple Pay・Google Payを利用するのが一番簡単。
バスや水上バスに乗る際、入口付近のカードリーダーにタッチするだけで乗車できます。
料金は大人1回3.15ユーロ。
チケットは2時間有効で、その間はFöliエリア内のバスや水上バスへの乗り換えが可能です。
1日乗り放題のデイチケットは8.30ユーロ。
Föliはゾーン制ではなく、トゥルク市内だけでなくナーンタリなど周辺エリアも同じ料金で利用できます。
ムーミンワールドへ行く際にも便利です。
現金でも乗れますが、車内で購入すると4.50ユーロになるため、タッチ決済を利用したほうがお得です。
夏は水上バスにも乗ってみよう
5月上旬~9月中旬頃は、アウラ川を走るFöliの水上バスも運航しています。
料金は通常のFöliと同じなので、バスでタッチしてから2時間以内なら追加料金なしで利用できます。
モデルコースでは、トゥルク城から中心部へ戻るときに利用するのがおすすめです。
運航期間や時刻は季節によって変わるため、お出かけ前にFöliアプリや公式サイトで最新情報を確認しておきましょう。
💡 補足:北欧は医療費がとにかく高いので、保険つきの年会費無料カードを1枚持っておくと安心。
なかでもエポスカードは、年会費無料カードの中でも病気の治療費補償が最高水準(疾病治療費用 最高270万円)。
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トゥルクでぜひ訪れたい観光スポット
モデルコースの流れに沿って、トゥルクの見どころを順番にご紹介します。
トゥルクはフィンランド最古の街だけあって、中世のお城や大聖堂、1827年の大火を免れた木造地区など、歴史を感じられるスポットが数多く残っています。
一方で、元刑務所をリノベーションした話題のエリアや、おしゃれなカフェ、夏だけ運航する水上バスなど、今のトゥルクらしさを楽しめる場所も魅力です。
どのスポットも徒歩やバスで無理なく移動できる距離にあるので、日帰りでも十分満喫できます。
マーケット広場 (Kauppatori)
トゥルク観光のスタートにおすすめなのが、街の中心にあるマーケット広場(Kauppatori)です。
広場では月曜日から土曜日の7:00〜15:00頃まで朝市が開かれ、最もにぎわうのは9:00〜14:00頃。
地元の人たちが買い物を楽しむ、トゥルクの日常を感じられる場所です。
夏になると、イチゴやエンドウ豆、ブルーベリーなどの旬の味覚や色とりどりの花が並びます。
フィンランド産の夏イチゴは小粒ながら甘みが強く、地元の人はリットル単位でまとめ買いするのが定番。
屋台によって値段が違うので少し見比べてから買うのがおすすめです。
冬には広場がクリスマスマーケットに姿を変え、イルミネーションや屋台が並ぶ幻想的な雰囲気に。
季節によってまったく違う表情を楽しめます。
広場は近年リニューアルされ、ガラス張りのパビリオンにはカフェやレストランがオープン。
2023年にはトゥルク群島をモチーフにした噴水も完成し、新しい街のシンボルとして親しまれています。
マーケット広場(Kauppatori)
- 住所:Kauppatori, 20100 Turku(トゥルク中央駅から徒歩約15分。市内バスのほぼ全路線がここを経由)
- 営業時間(朝市):月〜土 7:00〜15:00(最盛期は9〜14時頃)/ 日曜休み
- 公式サイト:turku.fi
トゥルク城(Turun linna)
1280年代に建設が始まったトゥルク城は、700年以上の歴史を持つ、フィンランドを代表する中世のお城です。
もともとはスウェーデン王国が東方の拠点として築いた要塞で、その後の増改築によって中世の砦とルネサンス様式の宮殿が融合した現在の姿になりました。
16世紀には、ヨハン公(後のスウェーデン王ヨハン3世)と妃カタリーナ・ヤギェロニカが暮らし、北欧有数の華やかな宮廷が築かれました。
一方で、王位争いに敗れたエリク14世が幽閉されるなど、数々の歴史の舞台にもなっています。
城内は見どころが多く、王の広間や礼拝堂、牢獄、当時の暮らしを紹介する展示室などを巡ることができます。階段の上り下りも多いため、歩きやすい靴がおすすめ。
見学時間は1時間半〜2時間ほど見ておくと安心です。
モデルコースでは、比較的空いていて写真も撮りやすい開館直後の10時に訪れるようにしています。
トゥルク城(Turun linna)
- 住所:Linnankatu 80, 20100 Turku(マーケット広場からバス1番で約10分。夏は水上バスも)
- 営業時間:火〜日 10:00〜18:00(夏季6/1〜8/30)/ 夏季以外は火〜日 10:00〜17:00 / 月曜休館 / 最終入場は閉館30分前
- 入場料:大人18ユーロ(約3,300円)/ 子ども(7〜15歳)8ユーロ(約1,500円)/ 7歳未満無料
- 公式サイト:turunlinna.fi
船好きなら「フォルム・マリヌム」もおすすめ
トゥルク城のすぐ隣には、海事博物館フォルム・マリヌム(Forum Marinum)があります。
最大の見どころは、実際に乗船できる歴史ある船舶。
フィンランド海軍の練習帆船として活躍したスオメン・ヨウツェン号をはじめ、夏季には複数の博物館船が公開され、甲板や船内を自由に見学できます。
時間の都合でモデルコースには入れていませんが、船が好きな方ならトゥルク城と入れ替えて訪れる、または気になる船だけ1隻見学するのもおすすめです。
フォルム・マリヌム(Forum Marinum)
- 住所:Linnankatu 72, 20100 Turku
- 営業時間:夏季(6/1〜8/16)毎日 10:00〜18:00(夏至祭を除く)/ 博物館船に乗れるのは夏季のみ、ほかの時期は展示館のみ営業
- 入場料:大人22ユーロ(約4,100円、展示館2棟+船5隻・2日間有効)/ 船1隻のみ12ユーロ(約2,200円)/ 展示館のみ16ユーロ(約3,000円)/ 7歳未満無料
- 公式サイト:forum-marinum.fi
マーケットホール(Kauppahalli)
ランチやお土産探しなら、マーケットホール(Kauppahalli)がおすすめです。
1896年にオープンしたこの屋内市場は、ヘルシンキ旧市場に次いでフィンランドで2番目に古い屋内市場。
建物は建築家グスタフ・ニュストロムの設計で、赤レンガ造りの歴史ある外観が目を引きます。
中に入ると、パン屋やチーズ店、魚屋、肉屋、お惣菜店などが並び、今も地元の人が普段の買い物に訪れる「現役の市場」です。
ランチを楽しめるお店も多く、サーモンスープやライ麦パンなどのフィンランド料理はもちろん、カフェやエスニック料理まで幅広く味わえます。
お土産におすすめなのが、トゥルク周辺の群島地方の名物サーリストライスレイパ(Saaristolaisleipä/群島パン)。
モルトを使ったほんのり甘い黒パンで、チーズやサーモンとの相性も抜群です。
日持ちするので、日本へのお土産にもぴったりですよ。
マーケットホール(Kauppahalli)
- 住所:Eerikinkatu 16, 20100 Turku(マーケット広場のすぐ近く)
- 営業時間:月〜金 8:00〜18:00 / 土 8:00〜16:00 / 日曜定休
- 公式サイト:kauppahalli.fi
アボア・ヴェトゥス&アルス・ノヴァ(Aboa Vetus Ars Nova)
トゥルクでぜひ訪れてほしい博物館のひとつが、アボア・ヴェトゥス&アルス・ノヴァです。
レッティグ家の邸宅「レッティグ・パレス」にあるこの博物館では、中世の街並みをその場で見学できる、フィンランドでも珍しい考古学博物館となっています。
実はこの博物館、もともとは現代美術館として改装される予定でした。
しかし工事中に地下から中世の街並みがほぼそのまま見つかったため、計画を変更。
発掘現場を保存し、その上に博物館が造られたというユニークな誕生秘話があります。
「Aboa Vetus」はラテン語で「古いトゥルク」という意味です。
地下へ降りると、14〜15世紀の石畳の道や建物の土台、地下室跡が当時のまま残されていて、その間を実際に歩きながら見学できます。
展示ケースを眺めるだけではなく、中世の街へ入り込んだような感覚を味わえるのが、この博物館最大の魅力です。
館内には数万点以上の出土品も展示されており、中世の人々の暮らしを身近に感じることができます。
地上階には現代アート館アルス・ノヴァが併設されており、中世の遺跡と現代アートを一度に楽しめるのも、この博物館ならではの魅力です。
アボア・ヴェトゥス&アルス・ノヴァ(Aboa Vetus Ars Nova)
- 住所:Itäinen Rantakatu 4–6, 20700 Turku(川沿い、中心部から徒歩圏)
- 営業時間:毎日 11:00〜18:00
- 入場料:全館 大人20ユーロ(約3,700円)/ 片方のみ14ユーロ(約2,600円)/ 子ども(7〜15歳)8ユーロ(約1,500円・全館)/ 7歳未満無料
- 公式サイト:avan.fi
トゥルク大聖堂と旧大広場
1300年に献堂されたトゥルク大聖堂は、フィンランドで最も重要な教会の一つであり、トゥルク大司教区の大聖堂です。フィンランド福音ルーテル教会を象徴する存在として、多くの人に親しまれています。
毎日正午になると、この大聖堂の鐘の音がラジオで全国に放送されるのも有名です。
堂内には、スウェーデン王エリク14世の妃で、庶民から王妃になったことで知られるカリン・モンスドッテルも眠っています。
⚠️ 大聖堂は2026年2月〜2028年12月まで、大規模改修のため内部見学ができません。
改修が終わるのは、トゥルクの街が800周年を迎える直前の2028年12月です。
大聖堂の向かいにある旧大広場(Vanha Suurtori)は、1827年のトゥルク大火まで街の中心だった場所です。
現在は落ち着いた石畳の広場ですが、夏には中世マーケットが開かれ、中世衣装をまとった人々や屋台でにぎわいます。
また、毎年12月24日正午には、広場に面したブリンッカラ館のバルコニーから「クリスマスの平和宣言」が読み上げられます。
この伝統はテレビやラジオで全国に中継され、フィンランドでは「ここからクリスマスが始まる」といわれるほど大切な行事です。
トゥルクが「フィンランドのクリスマスシティ」と呼ばれる理由も、この伝統にあります。
大聖堂の前から眺めるアウラ川の景色は、トゥルクらしい写真が撮れるおすすめスポットです。
トゥルク大聖堂 (Turun tuomiokirkko)
- 住所:Tuomiokirkonkatu 1, 20500 Turku(アボア・ヴェトゥスから川沿いを徒歩5分ほど)
- 営業時間:2026年2月9日〜2028年12月2日まで改修工事のため閉鎖中
- 入場料:—(改修前は無料でした。リニューアル後の情報は公式サイトで確認を)
- 公式サイト:turuntuomiokirkko.fi
ルオスタリンマキ手工芸博物館(Luostarinmäki)
大聖堂から坂を10〜15分ほど登った先にあるルオスタリンマキ手工芸博物館は、私がトゥルクで一番おすすめしたいスポットです。
1827年、トゥルクはフィンランド史上最大の都市火災に見舞われ、街の約4分の3が焼失しました。
しかし、丘の上にあったこの職人街だけは奇跡的に焼け残り、大火前の街並みを今に伝えています。
現在は約30棟の木造家屋が並ぶ野外博物館となっていますが、建物は移築されたものではなく、実際に建てられた場所にそのまま保存されているのが最大の特徴です。
1940年に博物館として公開され、現地保存された木造市街地として世界的にも貴重な存在となっています。
館内は展示を見るというより、昔の集落を散策するような感覚。
石畳の小道を歩きながら、靴屋や時計屋、印刷所など当時の職人の工房を見学できます。
夏には伝統工芸の実演も行われ、職人さんと直接話せるのも魅力です。
博物館内にある昔ながらの飴屋さんでは、伝統的な製法で作られたキャンディも販売されています。
トゥルクらしいお土産を探している方にもおすすめですよ。
ルオスタリンマキ手工芸博物館(Luostarinmäki)
- 住所:Vartiovuorenkatu 2, 20700 Turku(大聖堂エリアから坂を徒歩10〜15分)
- 営業時間:夏季(6/1〜8/30)火〜日 10:00〜18:00
- 入場料:大人12ユーロ(約2,200円)/ 子ども(7〜15歳)5ユーロ(約900円)/ 7歳未満無料
- 公式サイト:luostarinmaki.fi
渡し船フォリ(Föri)
ルオスタリンマキを見学したら、アウラ川まで下ってトゥルク名物の渡し船「フォリ(Föri)」に乗ってみましょう。
1904年から120年以上にわたり、市民の足として親しまれている無料の渡し船です。
乗船時間はわずか3分ですが、自転車やベビーカーもそのまま乗れるため、今でも通勤や買い物に利用する地元の人の姿が見られます。
時刻表はなく、船は両岸を頻繁に往復しているので、長く待つことはほとんどありません。
観光というより、トゥルクの日常を体験できる乗り物としてぜひ利用してみてください。
渡った先には、カコラ地区へ続くフニクラー(Funicular)があります。2019年に開業したフィンランド初の都市型ケーブルカーで、丘の上まで約1分、こちらも無料で利用できます。
開業当初は故障が相次いで話題になりましたが、現在もトゥルク名物のひとつ。
もし運休していても、丘の上までは徒歩5〜10分ほどなので安心です。
渡し船フォリ(Föri)
- 住所:Linnankatu 55b, 20100 Turku
- 営業時間:夏季 6:15~23:00 / 冬季 6:15~21:00
- 料金:どちらも無料
- 公式サイト:turku.fi
カコラ地区(Kakola)
トゥルク観光の最後にぜひ立ち寄りたいのが、近年人気が高まっているカコラ地区です。
ここには1853年から2007年まで、フィンランドで最も有名な刑務所の一つ「カコラ刑務所」がありました。
かつては「カコラ送りになる」という言葉が犯罪者への脅し文句として使われるほど知られた存在でしたが、現在はホテルやスパ、レストラン、ベーカリーなどが集まるおしゃれな複合施設へと生まれ変わっています。
丘の上からはアウラ川や港を一望でき、夕暮れ時の散策にもぴったりです。
- Kakola Brewing Company
元刑務所の厨房を利用して造られたクラフトブルワリー。タップルームでは地元で醸造されたビールを楽しめます。「元刑務所でクラフトビール」というユニークな体験も、このエリアならではです。
- Bageri Å
地元でも人気のベーカリー。サワードウブレッドやカルダモンロールがおいしく、散策の途中にコーヒーと一緒にひと休みするのにぴったりです。
- Kakola Spa
刑務所跡地の岩盤を活かして造られたスパ施設。複数のサウナやプール、体験シャワーがあり、プール内のバーカウンターでドリンクを楽しめるのも特徴です。日帰り利用もできるので、サウナ好きならぜひ立ち寄ってみてください。営業時間や料金は変更されることがあるため、最新情報は公式サイトをご確認ください。
サウナを楽しみたい方は、モデルコースの「カコラ散策+川沿いディナー」を「Kakola Spa+カコラ地区でディナー」に変更するのもおすすめです。
ディナーはアウラ川沿いで|トゥルクのおすすめレストラン
1日の締めくくりは、アウラ川沿いでゆっくりディナーを楽しみましょう。
夏のトゥルクでは、川沿いのテラス席やレストラン船が街の主役。
夕方になると、仕事帰りの地元の人たちがビールやワインを片手にくつろぎ、のんびりとした時間が流れます。
フィンランドの夏は21時を過ぎても明るいため、「夜なのに昼間のよう」という北欧ならではの景色を楽しめるのも魅力です。
実はトゥルクは「フィンランドの食の首都」とも呼ばれるグルメの街。
地元の新鮮な魚介や群島地方の食材を生かしたレストランが多く、気軽なビストロから記念日にぴったりのレストランまで選択肢も豊富です。
予算の目安は、カジュアルなお店ならメイン料理とドリンクで20〜35ユーロほど。
少し特別なディナーなら、コース料理で60ユーロ前後〜を見ておくとよいでしょう。
私のおすすめ
- Tintå … アウラ川沿いにある人気レストラン。テラス席の雰囲気が良く、ピザやパスタ、肉料理など幅広いメニューが楽しめます。
- Kakolanruusu … 元刑務所の建物を活用したカコラ地区のレストラン。歴史ある空間で、少し特別なディナーを楽しみたい方におすすめです。
私は夏にアウラ川沿いのテラス席で食事をする時間が大好きです。川を眺めながらのんびり過ごすだけでも、「トゥルクに来てよかった」と感じられるはずですよ。
【重要】トゥルク観光は曜日選びが大事!おすすめの曜日と注意点
トゥルク日帰り旅行で意外と重要なのが曜日選びです。
ヘルシンキから日帰りできる街ですが、施設によって休館日や営業時間が異なるため、曜日によっては「行きたかった場所が閉まっていた……」ということも。
一番おすすめは火〜土曜日です。
火曜日〜土曜日なら、主要スポットが営業していて効率よく観光できます。
| 曜日 | トゥルク城 | ルオスタリンマキ | マーケットホール | マーケット広場 | アボア・ヴェトゥス |
|---|
| 月 | ❌休み | ❌休み | ⭕ | ⭕ | ⭕ |
|---|
| 火〜金 | ⭕ | ⭕ | ⭕ | ⭕ | ⭕ |
|---|
| 土 | ⭕ | ⭕ | ⭕(16時まで) | ⭕ | ⭕ |
|---|
| 日 | ⭕ | ⭕ | ❌休み | ❌休み | ⭕ |
|---|
季節による注意点
- 水上バス、レストラン船、フォルム・マリヌムの博物館船は基本的に夏季限定
- ルオスタリンマキ手工芸博物館は主に夏季営業(季節イベント時を除く)
- トゥルク大聖堂は2026年2月〜2028年12月頃まで改修工事のため内部見学不可
冬に訪れるなら、
トゥルク城 → マーケットホール → アボア・ヴェトゥス → カコラ地区
のように、屋内施設を組み合わせると快適です。
12月ならクリスマスマーケットや「クリスマスシティ」としてのイルミネーションなど、夏とは違う魅力も楽しめます。
1泊2日なら「ムーミンワールド+トゥルク」がおすすめ
日帰りでも楽しめるトゥルクですが、もし時間に余裕があるなら、ぜひ1泊してほしいエリアです。
おすすめは、1日目にナーンタリのムーミンワールド、2日目に歴史の街トゥルクを楽しむプラン。
「自然の中のファンタジーの世界」と「フィンランド最古の街歩き」を一度の旅行で味わえる、夏のフィンランド旅行では特に人気の組み合わせです。
日帰りでも十分楽しめるトゥルクですが、もし1泊できるなら、私のおすすめはお隣ナーンタリと組み合わせたこのプランです。
1日目:ムーミンワールド(ナーンタリ)
- 午前中にヘルシンキから電車でトゥルクへ → Föliのバス6番に乗り換えてナーンタリへ(約30〜40分・3.15€)
- 午後はたっぷりムーミンワールドへ。ムーミン屋敷や劇場をゆっくり回ると半日はあっという間です ※夏季限定営業なので開園日は公式サイトで要確認
- 夕方はナーンタリ旧市街の木造家屋とヨットハーバーをお散歩。ここの夕暮れが本当にきれいなんです
宿泊:ナーンタリ・スパホテル(Naantali Spa)
出典: naantari spa hotel
ムーミンワールド後の宿泊なら、ナーンタリ・スパホテルが人気です。
歴史あるスパリゾートで、プールやサウナを楽しみながら1日の疲れを癒せます。
特に子連れ旅行では、「ムーミンワールド→ホテルのプール」という流れができるので、移動の負担が少ないのが魅力。
2日目:トゥルク観光
- 朝、バスでトゥルクへ戻る(約30〜40分)
- あとはこの記事のモデルコースの「10時のお城」から合流すればOK。
荷物はバスターミナルのコインロッカーか、この日のプラン次第でホテルに預けて身軽に
- 夜、20時台の電車でヘルシンキへ
ナーンタリとムーミンワールドの詳しい情報はこちらの記事へ↓
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トゥルク市内に泊まりたい人向けホテル候補
ナーンタリではなくトゥルク市内に泊まるなら、この2軒がおすすめです。
Hotel Kakola
元刑務所をリノベーションした、トゥルクで最も個性的なホテル。
1850年代から使われていたカコラ刑務所の建物を活用しており、石造りの重厚な雰囲気は普通のホテルでは味わえません。
同じカコラ地区にはスパ、ブルワリー、ベーカリーなどもあり、ホテル周辺だけでも楽しめます。
「せっかくトゥルクに泊まるなら、ここでしかできない体験をしたい」という人におすすめ。
Scandic Hamburger Börs
観光の便利さならこちら。
マーケット広場の目の前という抜群の立地で、トゥルク城以外の主要観光スポットへ徒歩でアクセスしやすいホテルです。
アウラ川沿いのレストランやカフェも近く、夜に川辺を散歩したい人にも向いています。
トゥルク観光のよくある質問
Q. トゥルク観光は何時間あれば足りる?
日帰りなら朝から夜まで、最低でも6〜8時間あると安心です。
主要スポットだけなら半日でも可能ですが、トゥルク城・アボア・ヴェトゥス・ルオスタリンマキ・カコラ地区まで回るなら、急ぎ足になります。
「お城を見るだけ」ではなく、アウラ川沿いを歩いたり、マーケットホールでランチをしたりする時間もトゥルクの魅力なので、余裕を持ったスケジュールがおすすめです。
Q. 子連れでも楽しめる?
むしろ子連れ向きの街です。お城の探検、渡し船、ケーブルカー、夏なら水上バスと帆船(フォルム・マリヌム)。乗り物と探検が続くので、小学生くらいのお子さんなら飽きる暇がないと思います。
ベビーカーの場合、ルオスタリンマキは石畳なので抱っこ紐が楽です。
Q. 冬でも楽しめる?
楽しめます。お城、マーケットホール、アボア・ヴェトゥス、カコラスパは通年営業なので、屋内中心のコースに組み替えればOK。
12月はクリスマスの屋台が立ち、「クリスマスの平和宣言」の街ならではの雰囲気があります。ただし日照時間が短いので、観光は10〜16時に集中させるのがコツです。
Q. トゥルク中央駅に荷物預け場所はある?
バスターミナルにコインロッカーがあります。
ただし大きな荷物は数に限りがあるため、ホテル利用なら預けるのがおすすめです。
Q. 何月がおすすめ?
一番おすすめは6〜8月。日が長く、水上バスやレストラン船も楽しめます。
9月以降は静かな街歩き向き、12月はクリスマス目的がおすすめ。
Q. タンペレとトゥルク、どっちに行くべき?
どちらも電車で約2時間の日帰り圏ですが、雰囲気が全然違います。
ざっくり言うと、サウナと湖の景色、ムーミン美術館ならタンペレ。
お城と川辺の散歩、船と中世の歴史ならトゥルク。両方行けるなら、それが一番です。
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まとめ|トゥルクはフィンランドの歴史と今を感じられる街
ヘルシンキから電車で約2時間で行けるトゥルクは、フィンランド旅行でぜひ訪れてほしい魅力的な街です。
700年以上の歴史を持つトゥルク城、昔の暮らしが残るルオスタリンマキ、地下に眠る中世の街並みを歩けるアボア・ヴェトゥス。そして、アウラ川沿いのおしゃれなカフェやレストラン、元刑務所を活用したカコラ地区。
トゥルクの魅力は、ただ古い建物を見るだけではありません。
歴史ある街並みのすぐ隣で、地元の人が川沿いでコーヒーを飲み、夏はレストラン船で夕方の時間を楽しむ。
過去と現在が自然につながっているところが、この街ならではの面白さです。
日帰りでも主要スポットは楽しめますが、時間があればナーンタリのムーミンワールドと組み合わせた1泊2日がおすすめ。
フィンランド最古の街で、ヘルシンキとはまた違う「ゆっくり流れるフィンランド時間」をぜひ味わってみてください。