こんにちは!
森と湖の国、フィンランドには沢山の野鳥たちが住んでいます。
朝窓を開けると鳥のさえずりが聞こえますし、森に行けば鳥たちのおしゃべりが沢山耳に入ってきます。
そんなフィンランドには約250種の鳥たちが巣を作って生活しています。
4,5- 7g程度の小さな鳥から、体重12kgを超えるような大きな鳥まで様々です。
私も日本にいたころはずっとインコや文鳥などを飼っていて鳥は大好きです。
そして偶然にも義父がかなりの鳥マニアで詳しいので、鳥の事を色々教えてもらいました。
今回は、フィンランドで出会える野鳥をご紹介していきたいと思います。
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もくじ
フィンランドで出会える野鳥
1.HAAHKA(ホンケワタガモ)
白い方がオス
ホンケワタガモ(Somateria mollissima)は、フィンランドに生息するカモ科で一番大きい鳥です。
良質の羽毛の採取対象とされて乱獲されて、数を激減させました。
フィンランドに生息する一番年をとったホンケワタガモは28歳を超え、
ヨーロッパに生息する一番年をとったホンケワタガモは38歳だそうです。(2020年調べ)
フィンランドで巣を作っているホンケワタガモのカップルは95 000- 130 000組います。
そして彼らは冬はバルト海と北海で過ごします。
ホンケワタガモは、体長50-70cm、体重1,2-2,2kg、翼幅110cm程になります。
2. SINISORSA(マガモ)
頭がカラフルな方がオス
マガモ(Anas platyrhynchos)は、フィンランドでは一般的によく見られるカモ科の鳥です。
フィンランドには25万組を超えるマガモのカップルが生息しています。
マガモは冬の間、西ヨーロッパと中央ヨーロッパに移動しますが、一部はフィンランドの都市に残ります。
例えば有名な場所は、タンペレにある「Sorsapuistoカモ公園」です。
マガモは体長約50cm、翼幅75-100 cm、体重1kg強ほどになります。
3. VALKOPOSKIHANHI(カオジロガン)
カオジロガン(Branta leucopsis)は、カモ目カモ科コクガン属に分類される渡り鳥です。
北ヨーロッパには50万羽生息していて、
北極海と白海の海岸と島々に生息する者がほとんどです。
ここ数十年でフィンランドにも巣を作り始め、国内には3 800組いると推定されています。
春と秋の移動の時、彼らはフィンランドで20日以上滞在して休憩します。
その時期はヘルシンキの街中の公園でも沢山のカオジロガンを見かけますが、数が多いので糞もあちこちに落ちていて少し景観が良くないのが残念。
しかし、カオジロガンのフンには干し草が含まれているので、市内の公園などの芝生には良い肥料になるようです。
カオジロガンは体長55~70cm程度、体重は1~2kg程度になります。
4. 国鳥 LAULUJOUTSEN(オオハクチョウ)
オオハクチョウ(Cygnus cygnus)は、渡り鳥で、フィンランドの国鳥です。
春、早いと3月から4月中旬頃になると南の国からフィンランドへ戻ってきます。
そしてフィンランドの人々は、この優雅な美しい白鳥が戻ってくるのを心待ちにしています。
1940年代までフィンランドには15組しかおらず、絶滅の危機に瀕していましたが、保護措置のおかげで2018年には推定1万羽に回復しました。
現在フィンランドのほぼ全国でオオハクチョウを見ることが出来ます。
オオハクチョウの体長は140〜160 cm 、翼幅は205〜235 cm、体重は約9〜11kgです。
5. KUIKKA(オオハム)
オオハム(Gavia arctica)は、アビ科の渡り鳥です。
フィンランドには現在8 000-10 000羽いると推定されています。
彼らの鳴き声は独特で、フィンランド語の名前になっているように、「クーイッカ、クーイッカ」と鳴きます。
夏の間、オオハムが巣を作る澄んだ湖や川沿いで見ることが出来ます。
フィンランドのオオハムは4月に黒海と東地中海から渡ってきます。
オオハムは、体長65-75cm、翼幅100-125cm、体重2-3kgになります。
6. HALMAALOKKI(セグロカモメ)
セグロカモメ(Larus argentatus)は、フィンランドに沢山いるカモメ科の中の一種で、カモメ(Larus canus)よりも少し大きいサイズ感。
セグロカモメは抑制されておらず、その個体数は増加し続けています。
フィンランドには現在、約4万組のカップルが生息していると言われています。
フィンランドのセグロカモメの殆どは、冬の間西ヨーロッパの海岸に飛んでいきますが、一部は国内で越冬します。
フィンランドでカモメは結構嫌われているんです。
カモメ同士の喧嘩も頻繁に見ますし、人間から食べ物を奪ったりもするので結構怖いんです。
絶対にカモメに食べ物は与えないようにしましょう。
セグロカモメは、体長60cm、翼幅1,5m、体重1,5kg以上程になります。
7. MAAKOTKA(イヌワシ)
イヌワシ(Aquila chrysaetos)は、フィンランド最大の猛禽類の1つです。
1800年代にはもう既にフィンランド全国で生息していましたが、大規模な原生林の破壊と相まってわずか100組ほどに減ってしまいました。
フィンランドの絶滅危惧種リストでは、イヌワシは絶滅危惧種であり、特に保護されている種になります。
巣の44%はさまざまな保護地域内にあります。
現在は400組のイヌワシが国内に巣を作り、そのほとんどがラップランドに生息しています。
イヌワシはフィンランドでとてもレアなので、なかなか見ることが難しいです。
イヌワシは、体長90cm、翼幅2.3m、体重4-6kgになります。
8. HUUHKAJA(ワシミミズク)
ワシミミズク(Bubo bubo)は、大きな体とオレンジ色の目が特徴のヨーロッパ最大のフクロウ。
かなり珍しいフクロウで、フィンランドには現在1200組のワシミミズクが生息していると推定されています。
フィンランド名は彼らの「フーフー」と言う鳴き声から取って付けられました。
また、2007年にはワシミミズクがオリンピックスタジアムに頻繁に現れた事から「Huuhkajat」と言うフィンランド代表のサッカーチーム名に命名されました。
ワシミミズクは、体長70cm、翼幅170cm、体重3-4kg程になります。
9. PUNATULKKU(ウソ)
オスのウソ
ウソ(Pyrrhula pyrrhula)は、スズメ目アトリ科の鳥。
オスは頬からお腹にかけて鮮やかな紅色に染まっているのが特徴で、フィンランドのクリスマスの絵によく登場します。
メスは全身が淡い褐色をしています。
クリスマスカードや、冬の絵画で見ることが多いです。
ウソはフィンランドでは、冬の庭に餌を撒けばよく来てくれる常連さんです。
夏の間彼らは森で過ごします。
ウソは、体長15cm、翼幅26cm、体重21-34g程になります。
10. KIIRUNA(ライチョウ)
ライチョウ(Lagopus muta)はキジ科で、一年を通して巣を作った同じ高山帯で生活する数少ない鳥です。
フィンランドでは、ラップランドの高山に生息しています。
現在フィンランドには4 000-9 000組のライチョウが生息しています。
また、ライチョウの羽は夏は灰色がかった羽をしていますが、 冬は真っ白になります。
これは捕食者からうまく逃げるため、環境にうまく溶け込む戦略のようです。
ライチョウは、体長31-55cm、翼幅54-60cm、体重450-600g程になります。
iittalaオイバ・トイッカの「バード」シリーズもライチョウをモチーフにした作品があります。

【まとめ】温暖化で冬鳥の越冬数が増加
フィンランドの冬鳥の越冬数は21世紀に大幅に増加しました。その理由は冬の温暖化です。
野鳥協会であるBirdLifeは、鳥は冬の温暖化から大きな恩恵を受けると言います。
温暖化で鳥たちには十分の食料があり、体を暖かく保つために少ないエネルギーで冬を越すことが出来ます。
フィンランドでは常時約100種の鳥が冬を過ごします。
今回ご紹介したフィンランドの野鳥はほんの一部で、本当は森でよく見かける「キツツキ」や他の小鳥たちも紹介したかったのですが、また時間のある時に追加していきたいと思います。
フィンランドへ来た際には可愛い鳥たちに出会えるといいですね!
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