こんにちは!
フィンランドでは、子供が3歳と4歳の時にネウボラ(出産・育児支援施設)で簡単な視力検査があります。
通常は、遠視などの目の異常はその時に見つかります。
今回は体験談として、娘の遠視発覚からフィンランドの公立病院での眼科検診と眼鏡作成までの流れと費用などをご紹介します。
この記事は、こんな方に向けて書いています。
- フィンランドでお子様の視力に不安がある方
- フィンランドの公立病院の眼科検診の流れが知りたい
- フィンランドで子供の眼科検診から眼鏡作成までにかかる時間は?
- 費用はいくらかかるの?
- ネウボラについて知りたい
私自身、娘の遠視が発覚してからフィンランドの眼科検診はどのように行うのか知りたくて、ネットで体験談を探しました。
しかし日本語はもちろん、フィンランド語での体験談も全然見つけられなくて不安な思いをしたので、この記事がどなたかのお役に立てればいいなと言う思いで書いています。
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もくじ
ネウボラの幼児健診で視力検査を受ける
フィンランドのネウボラ(出産・育児支援施設)では、下記の年齢の時に視力検査を受けます。
娘の場合、この3歳、4歳健診の時に特に視力について言及されなかったので、娘の視力については全く心配していませんでした。
フィンランドのネウボラとは
ネウボラは、「妊娠してから、出産、出産後の子育て、こどもが就学する前まで子供とその家族をサポートするための相談の場」であり、切れ目なく支援をおこなう公的地域拠点となっています。
ネウボラは、「ネウボ:情報・アドバイス」「ラ:場所」を組み合わせた言葉で、「アドバイスを受ける場所」という意味。
ネウボラには「ネウボラおばさん」と呼ばれる保健師さんがいて、妊娠・出産・子育て・こどもが就学する前までの時期、子育て家庭に寄り添いながら話を聞いたり、見守ったりしながら、必要に応じて他の支援へとつなぐ役割をもちます。
基本的には最初に担当になったネウボラおばさんが妊娠・出産・産後の子育てまでをサポートしてくれますが、私の場合3人ほど変わりました。
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幼児最後のネウボラ健診で遠視疑惑
娘の6歳、最後のネウボラ健診の少し前の事。
本を読むときに目を細めたり、見にくそうにしているしぐさをすることが多くなり、
と心配になり、ネウボラの健診で「視力検査」をお願いすることにしました。
ネウボラ健診での視力検査
- 片目ずつ隠して手元の紙に書いてある形(りんご、家、丸、四角)を当てていく
- 3mほど離れた所から同じように片目ずつ隠して形を当てていく
簡単な検査でしたが、娘はたぶん遠視だろうという結果でした。
それからネウボラの眼科医に診てもらうため紹介状を出して頂きました。
子供の遠視は早期発見が大事!?
ネウボラの眼科医を紹介してもらったのはいいけど、その予約がなんと2か月先!
フィンランドの医療関係は常に人が足りない状態で、なかなか病院にもかかれないというのは分ってはいましたが、それにしても長い。不安いっぱいの母にはとてつもなく長すぎる時間でした。
この2ケ月、ネットで「子供の遠視」について調べました。
しかし、調べれば調べるほど不安は募っていきました。
と言うのも、ネットにはこんな怖いことが沢山書いてあるんです!
- 子供の遠視は早期発見が大事
- 近視よりも遠視の方が深刻
- 弱視や斜視の心配
- 3歳から5歳までに対処が必要
早く発見してあげられなかった事に申し訳なさと、今後の不安でいっぱいでした。
素敵な日本人視能訓練士さんに出会う
不安でいっぱいの頃、ツイッターで娘の事をつぶやいたら、「視能訓練士」の方からコメントを頂きました。
娘の事で相談に乗って頂けると仰っていただいたので、お言葉に甘えてDMで直接メッセージさせて頂きました。
「ヤナ」さんと仰るその方は、「視能訓練士」という眼科検査のエキスパートの国家資格を持ち、目と眼鏡に携わるお仕事を15年以上されているとても信頼できる方でした。
不安に思っている事、遠視の子供へのアドバイスなど数か月にわたり相談に乗って頂きました。
海外に居ながら日本語で目の専門の方に不安な事を相談できるのはとても有難く、本当に救われました。
ヤナさんから
- 子供の視力が育つのは8歳までなのでまだ猶予がある
- 眼科検診の検査方法
- 家で出来る事と気を付ける事
などなど沢山のアドバイスを頂き、ネウボラの眼科検診までの2か月間を少し安心して過ごすことが出来ました。
※ヤナさんのブログ「視能訓練士が教える 視生活の処方箋」は目に関するコラムが特に勉強になるので気になる方は是非読んでみてください!
期待外れなネウボラの眼科検診
2ケ月待ちに待ったネウボラの眼科検診。
「フィンランドの子供の眼科検診はどんな検査をするのだろう」と期待して行ったのが間違いでした。
名前を呼ばれて「Silmälääkäri/眼科医」の部屋で検査したのは、
- 前回ネウボラおばさんの所で行った形を当てる視力検査
- 先生の指を目で追う検査
この2つのみ!!
と文句を言いたくなるのをこらえて話を聞くと、次はヘルシンキ市の大きな病院の眼科医を紹介してくれました。
そしてその眼科医に会えるのはまた2か月後。。。
何ともゆっくりなフィンランド。
ヘルシンキ市の病院での本格的な眼科検診
最初の6歳のネウボラ健診から待つこと4か月。
ついにこの日がやってきました!
ヘルシンキ市の大きな病院で「ようやくきちんと検査してもらえる!」と半分期待して行きました。(フィンランドで期待しすぎるのは危険ですから!)
名前を呼ばれて部屋に入ると、検査機器が沢山並べられた“これぞ眼科”といった感じの部屋に少し期待感。
娘も少し緊張していたけど、先生の質問にしっかり答えていました。
ちなみに、フィンランドでは8歳未満の子供は検眼士ではなく、必ず眼科医に診てもらってから眼鏡を作る事になっています。
眼科での検査内容
- 片目ずつ隠して丸、四角、家、リンゴなどの形を答える視力検査
- 目に光を当てる検査
- 顕微鏡検査
- 屈折力
- 眼圧
- 目薬を使った検査
- 実際の娘に合ったレンズを合わせて視力が出るか見る
など、目薬の効き目が出るまで30分間の待ち時間も含め、約1時間30分しっかりゆっくりと検査して頂きました。
先生も分かり易く説明してくださり、親としてとても安心できました。
眼科の先生が言うには、「4歳の時になぜ遠視が見つからなかったのか疑問」らしく、娘はかなり視力が悪いみたいです。
4歳の時に遠視を疑ってくれていたら。。。と思う部分もありますが、フィンランドあるあるなので仕方がない。
もし、フィンランドにお住まいでネウボラで健診を受ける方は、不安な事があれば必ず保健師さんに聞いて、本当に心配が無いのか確認した方がいいかもしれません。
フィンランドで子供のメガネ作成は無償!?
フィンランドでは眼科医が子供に眼鏡が必要と判断すれば、自治体がその眼鏡代を支払ってくれるんです。
娘も眼科医の先生に
眼鏡代は自治体が払ってくれるから、自治体から手紙が来るのを待ってから眼鏡を買いに行ってね。
と言われました。
税金大国フィンランド万歳!
眼科検診後から眼鏡を購入するまでの流れ
眼科医が自治体に「娘の眼鏡代を払ってくださいねー」と書類を送る→自治体から私に「眼鏡代払ってあげるよー」という書類を送る→眼鏡を買いに行く
フィンランドの郵便は紛失、行方不明は日常茶飯事
しかし、さすがフィンランド。
一か月間待っても待っても自治体から手紙が届かない。
嫌な予感がする。
さすがにおかしいと思い、自治体に電話してみると、繋がらない。
これは想定範囲内である。
フィンランドのお役所や病院の電話は繋がらないのが当たり前。
でも最近では折り返しコールをお願いすることができるので、いつかかって来るか分からないけど「折り返し連絡してね」と伝言を残しておいた。
それから週末をはさんで4日後に自治体から電話がかかってきました。
書類の件を訪ねると、
眼科医からそんな書類届いてないけど??
ちょっと眼科医の方に連絡してみて!
とやっぱりそうだよねと言う返事が返ってきた。
眼科の方に電話してみると、「その件の担当に聞いてから連絡します」と言われ切電。
その後3日連絡が無いので、メールで再度連絡してみるとようやく返事が来ました。
書類はもうとっくに送ったはずなんだけど、届いていないならもう一度自治体に送ります。
フィンランド人は簡単には非を認めないから、誰が本当の事を言っているのか分からないんですよね(笑)
結局眼科検診から1か月半後に書類が届きました。
フィンランドで子供のメガネを買いに行く
自治体からの書類には、購入できる眼鏡屋が指定されていました。
「Specsavers」と言う眼鏡屋さんでのみ購入が出来るようです。
お店に行ってみると、子供用の眼鏡は約20種類程ありました。
その中で娘が気に入ったものを選びました。
眼鏡屋の店員さんのお話によると自治体が支払ってくれるのは、全額ではなく49ユーロまでで、それを超える場合は自己負担になるそうです。
49ユーロの眼鏡は数が少なく娘も気に入らない様子だったので、少し高くなってもこれから毎日かける物だし、気に入った眼鏡がいいかなと思い、50ユーロ程自己負担で支払いました。
新しいメガネと今後の視力検査
メガネの注文から10日程経って、
とメールが来たので、早速取りに行き眼鏡のフィッティングをして頂きました。
娘は最初はちょっと違和感があると言っていましたが、新しいメガネが良く見える様で、とても喜んでいる様子です。
眼科で、「このまま眼鏡をかけ続ければ視力が上がっていく可能性も十分ある」と仰っていただいたので、毎日ちゃんとかけるように伝えていきたいと思います。
今後の視力検査の流れについて
フィンランドでは8歳以下の子供が初めてメガネを購入した場合、次の視力検査は半年後です。
半年後に検眼士によるチェックがあり、そこで問題ないとさらに半年後に眼科医に再度検査してもらいます。
8歳以上になると視力検査は自己責任になり、自分で眼科医または検眼士による検査を予約して視力をコントロールしていくことになります。
フィンランドで子供の眼科検診と眼鏡作成に掛かった費用
フィンランドのネウボラ、公立の病院での検査は全て無料です。
眼鏡作成については49ユーロまでは自治体が支払ってくれて、超過した分は自己負担になります。
【まとめ】
フィンランドで初めて子供の眼鏡を作る時は待つ覚悟を!
フィンランドで視力検査から眼鏡作成までの流れ
- ネウボラの健診
- ネウボラの眼科医検診
- 病院での眼科検診
- 自治体から書類受け取り
- 眼鏡屋にメガネを買いに行く
我が家の娘の場合、ネウボラの健診から眼鏡を受け取るまでにかかった時間はなんと”5ヶ月“!!
書類受け取りのトラブルもありましたが、とにかくフィンランドでは待たされます。
私もここまで待たされるとは思っていなかったので驚きです。
もしこれからフィンランドでお子様の眼鏡を作る方は、私立の眼科医も検討した方がいいかもしれませんね。
または、日本一時帰国の時に日本で作ってくるのもアリ!
私も次は日本で作ろうと思っています。
日本の眼科の保険証なしでの診察料金を調べた所、数千円ほどみたいですし、すぐに診てもらえるのでフィンランドの私立病院に行くより断然いい!
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最後まで読んでくださりありがとうございます!